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> 魚の国ニッポンを釣る!
賢く獰猛で引きが強いトラウトは、ヨーロッパや北米では古くからポピュラーな釣りのターゲット。ルアーフィッシングやフライフィッシングの歴史はトラウトから始まっているほどなのだ。あのヘミングウェイもマス釣りに関した多くの著作を残している。
世界的な食のトレンドである脂嗜好。日本人の食の嗜好の変化は、食文化の変化ということだけでなく、食を取り巻く日本の産業の崩壊にも繋がりかねない大きな問題なのだということを我々はもう一度考える必要があるだろう。
醤油も付けず口に入れ、味を探る。舌の味蕾を総動員させて、神経を集中させるも、まったく養殖臭がしない。林氏が自ら試行錯誤した結果というが、苦労話にも笑顔が伴う。「養殖魚には、育てる人の人間性が出るんだねぇ」素知らぬ顔して、上田氏は名言を呟いた。
ザルに移して熱湯を注ぎ、表面が白くなったら冷水に浸す。器にサラダ菜を敷き、湯引いた刺し身を盛る。皮は焼き冷ましてから2センチの長さに切り、上に散らす。ドレッシングオイルをかけて、召し上がれ。
ニジマスの切り身を、酒と少量の塩で煮詰めていく。ゆっくりと、スプーンで煮汁をかけながら煮詰める。煮汁がなくなるころ、いい塩梅になっていた。西潟「少量の塩が身肉へ染みこむんだね。虹色が益々よみがえって、美しい!こりゃ酒の肴だよ」
ヨーロッパ原産の淡水マス。かの地でトラウトフィッシングといえば、対象魚は一般的にこの魚。降海型はシートラウト。
巷で見かけるサーモンは、この種を海面養殖したものが多く・サーモントラウト・と呼ばれ、ノルウェーのものが大半。
上田勝彦
うえだかつひこ
1964年、島根県出雲市生まれ。長崎大学水産学部在学中より、長崎県野母崎の漁船に乗り始め、各地を行脚する。平成3年に水産庁入庁。南氷洋の調査捕鯨や太平洋のマグロ漁場開発、日本海の資源復興プロジェクトなどを経て、平成21年より、増殖推進部研究指導課・情報技術企画官。魚食復興団体『Re-Fish』代表。
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