
五目を凌駕する大豊漁。そして釣り終了まであと1時間という時に、庄三郎丸船長は大きな賭けに出る。水深80m、高級魚アマダイのポイントへと船を走らせた。
すでに他の魚で釣果は充分。あとは一発、玉砕覚悟で高級魚の彩りを添えたいという粋な計らいだ。
小堀の指導で針先のウィリー糸をとり、全ての針にオキアミをつける。海深くそのエサを落とし込み、海底にいるであろうアマダイを狙う宮崎。しかし、ヒメコダイというほとんど流通はないが、実は旨い魚がポツリポツリあがるだけでアマダイらしき反応はゼロ。
「ハリスを短くしましょう」
竿の操作を餌に伝わりやすくするため、仕掛けへの改良を小堀が宮崎のタックルへと施すも、その直後には、
「じゃ、あと5分であがります」
という船長から痛恨のタイムアップのカウントダウン。誰もが完全にアマダイを諦めたその時!
宮崎の竿先が今までにない大きな魚信をとらえた!!
最後の最後の奇跡を信じ、船上の全員が固唾をのんで注視する中、水面に姿を現したのは、まぎれもなくアマダイ!
こんなドラマがあるから釣りは感動的に面白い! そして釣った魚も感動的に美味しいのだ!!