美味極楽メインページ > 料理人、海へ。 > VOL.11 釣り編
連載 ニッポン釣魚紀行 料理人、海へ。VOL.11 釣り編 釣りたい…強く願う者の元に 釣りの神様は舞い降りるのだ
大衆魚では満足できない。その気持ちがドラマを生む
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『ラ・リベラ』スタッフ守本直樹氏が大型サバをゲット。
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同じく冨手高聡氏が手にするのはゴマサバだ!
 今回も釣り指導にかけつけてくれた『ダイワ釣りツアー』のインストラクター・小堀友理華は、大学時代・この庄三郎丸で仲乗り(船長助手)のバイトをしており、釣りに関しては手練だらけのグローブライド・ダイワの中でも、ライトウィリーに関しては、「誰もかなわない」という名手。
 その小堀から基本的な釣り方を教わり、糸を垂らす宮崎。すると瞬時に竿先に魚信。リールを巻けば、早くも期待通りのアジだ!
「目がキレイで、ウロコがツヤツヤですよ」。寿司店でも修業をし、さらに平塚と同じ相模湾沿いの漁港の町・佐島に居を構えて、毎朝地の魚を仕入れてから自らの店へ向かうほど魚にはうるさい宮崎も唸る、釣りたての魚の質のよさ。
 それからは、ほぼ入れ食いといった状態でアジが釣れ続いたことに満足した船長は、新たな魚種を求めて船を西の二宮方面へと移動させるのであった。
 ここでも船上の賑やかさは途絶えることがない。低層ではイワシ、そして中層では大型のサバが面白いようにかかり、宮崎の竿をしならせていく。
 ライトウィリーは五目釣りといわれるが、ここまでに釣れた魚は、アジ、サバ、イワシ、ユメカサゴにクロダイ、そしてトラギス。
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ライトウィリー名人・小堀友理華がトラギスを釣るのはご愛嬌。
取材スタッフ佐藤には良型のクロダイ。何が釣れるかわからない!!
残すところ、あと5分。奇跡の魚体がついに現れる
 五目を凌駕する大豊漁。そして釣り終了まであと1時間という時に、庄三郎丸船長は大きな賭けに出る。水深80m、高級魚アマダイのポイントへと船を走らせた。
 すでに他の魚で釣果は充分。あとは一発、玉砕覚悟で高級魚の彩りを添えたいという粋な計らいだ。
 小堀の指導で針先のウィリー糸をとり、全ての針にオキアミをつける。海深くそのエサを落とし込み、海底にいるであろうアマダイを狙う宮崎。しかし、ヒメコダイというほとんど流通はないが、実は旨い魚がポツリポツリあがるだけでアマダイらしき反応はゼロ。
「ハリスを短くしましょう」
 竿の操作を餌に伝わりやすくするため、仕掛けへの改良を小堀が宮崎のタックルへと施すも、その直後には、
「じゃ、あと5分であがります」
という船長から痛恨のタイムアップのカウントダウン。誰もが完全にアマダイを諦めたその時!
 宮崎の竿先が今までにない大きな魚信をとらえた!!
 最後の最後の奇跡を信じ、船上の全員が固唾をのんで注視する中、水面に姿を現したのは、まぎれもなくアマダイ!
 こんなドラマがあるから釣りは感動的に面白い! そして釣った魚も感動的に美味しいのだ!!
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船上の誰もが思わず「やったあああ!」と叫んだ終了5分前に浮上したアマダイ。
このミラクルをモノにした宮崎シェフ満面の1枚!!
この日のタックル&仕掛け
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アマダイ・マルイカ専用ロッドとして開発されながらも、30〜80号という錘負荷の圧倒的許容範囲、そしてしなやかさと感度からライトウィリーはじめ様々な釣りにも好結果を残すロッド『フィルダーアママル195』。リールには、小さいながら液晶水深計を備え、PE2号ラインを200m巻くことができる『イッツICV 150』。今流行りのライトタックルフィッシングなら、ほとんどカバーする黄金タッグで挑む
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『庄三郎丸』
神奈川県平塚市千石河岸57-17
TEL 0463-21-1012
HP http://www.shouzaburo.com/
ライトウィリーのみならずアマダイやオニカサゴもライトタックルで狙い、ティップラン・アオリイカなど新しい釣り物も積極的に取り入れるなど、沖釣りの流行の一翼を担う人気船宿
VOL.11 料理人 「ラ・リベラ」シェフ 宮崎 勝仁氏×ライトウィリー
料理編
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